クルマで行く日本の「キレイ・美味しい」撮旅紀行 京都・丹後編

京都を想い出すとき、目に浮かぶのは何色ですか?
街中にあふれる赤い色?・・・この旅の終わりには、また違う色も重ねられる、そんな旅の始まりです。

 11月観光で賑わう京都市内を抜けて車は西へ向かいます。
朝靄に、けむる嵐山の紅葉を目に焼き付けて、さあ!旅の始まりです。
 まずは、嵯峨、愛宕神社の鳥居本を抜けトロッコ列車が横を走る保津川を階下にしながら京都市の隣、亀岡市へ亀岡のお寺では京都市内の寺院とは違った趣のある紅葉を楽しむ事が出来ます。 
 また、亀岡には一歩足を踏み入れるとイギリスへ来たような気分を味わえる“ドゥリムトン村”があります。ポントオークティールームとレストラン、いくつかの可愛いショップ等が有りノスタルジックなイギリスを感じる事が出来ます。本当に此処は、京都なのかと思える異空間、大人も子供も楽しむ事が出来る場所です。
 そして車は西へ進みます。海の京都 舞鶴へ、まず最初に赤れんがパークへ向います。
 旧海軍の兵器廠倉庫として明治時代に建てられた倉庫、外観は、緑の芝生と色褪せたレンガの色が、重厚さと時代の流れを感じさせる建物です。
 内部はイベント会場やレストラン等が点在していて、ゆったりと時間を過ごす事が出来る憩いのスペースです。中でも海軍カレーは名物としてお土産としても人気の商品です。
 そして舞鶴といえば引揚桟橋が思い出されます。
 引揚桟橋「平桟橋」は1947年ソ連地域からの引揚げが開始され、その後13年間にわたり大勢の引揚げ者が祖国の地を踏みしめた場所になります。現在ある桟橋は復元されたもので近くにある記念碑が出来事の重さを教えてくれます。 また、運が良ければ近くにある海上自衛隊の北吸桟橋からは最新鋭の護衛艦などが停泊している姿を見る事も出来ます。
 車は舞鶴を後にして宮津市へ進みます。
古くは愛宕神社の門前町として栄えた嵯峨鳥居本。愛宕街道沿いには今も古い町並みが残され、伝統的建造物群保存地域に指定されています。街道沿いには化野念仏寺、 愛宕念仏寺などもあります

朝靄に、けむる嵐山の紅葉を目に焼き付ける


▲旧舞鶴海軍の倉庫を利用したレンガの歴史を紹介する博物館日本のレンガに関する歴史や世界の珍しいレンガを紹介する博物館。明治36年に旧舞鶴海軍の魚雷倉庫として建設された建物を利用している、なお海軍カレーも食べれる

化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)は、京都市右京区の嵯峨野にある浄土宗の寺。山号は華西山。化野は東山の鳥辺野(とりべの)、洛北の蓮台野と並ぶ平安時代以来の墓地であり、風葬の地として知られる

今は使われていない旧山陰本線の一部を、トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの片道7.3㎞を約25分で結ぶ。春は優雅な桜、夏は涼感の川のせせらぎとセミ時雨、秋は絢爛の紅葉、冬は情緒な雪景色と保津川渓谷の四季おりおりの美しさが満喫できる

ドゥリムトン村 はちみつ色した建物が並ぶ、まるでイギリスの片田舎のよう自然豊かなイギリスの湖水地方「コッツウォルツ」をイメージした村レストランにアンティークショップ、チャペルに宿泊施設が有ります和の骨頂・京都にいながらイギリス旅行気分を味わえるおしゃれスポット

神蔵寺は開創1221年の歴史のあるお寺で、紅葉、桜の季節には、ライトアップして、境内いっぱいが鮮やかな色彩に包まれます
舞鶴クレインブリッジ。二羽の鶴をイメージして造られた舞鶴湾にかかる美しい白い斜張橋。全長は735m、水面から一番上までの高さは約95m。主塔は鶴のくちばしを、ケーブルは羽をイメージしている
田辺城の歴代城主や城下町の資料を収集展示する資料館再建された田辺城城門の2階にある資料館。田辺城を築いた細川幽斎や歴代城主について、また城下町田辺の歴史についての展示がある
平桟橋(たいらさんばし)は舞鶴港にある桟橋。中国からの帰還者や、ソ連に不法抑留された引揚者が夢にまでみた祖国の土を踏んだ地である

宮津湾はワインと美味しいお料理で旅人の心を癒す


由良川橋梁、河口に架かる長さ約550メートルの橋梁。水上からわずか3メートルの高さを走るため、水面すれすれを、 見方によっては空と若狭湾、由良川が一体となった青の景色の中を走っているようだ
美しい景色に癒されながら、由良川橋梁へ河口近くにかかる約550mの単線の橋梁を電車が走る風景は、まるでジオラマのようです。この景色に出会えたら本当に幸せな気持ちになります。
 宮津と言えば日本三景の1つ天橋立がありますが、橋立に行く前に、すぐ近くの智恩寺へお参りに行きます。智恩寺は知恵を授かる文殊様として有名な、お寺です。山道には古くからのお許しを得ている4件の旅館、茶屋があり名物知恵の餅を味わえることが出来ます。
 近年では、その中の1軒がお洒落な宿とCafeを兼ね備えたお店になっていて店内から望む宮津湾の景色に、ワインと美味しいお料理で旅人の心を癒す場所になっています。知恵の餅を頂いたら天橋立ビューランドの頂上へ、頂上にはリフトまたはモノレールで行く事が出来ます。まずは景観の良いリフトを選び、綺麗な紅葉を眺めながら頂上へ、目の前に広がる日本三景は思わず息を飲むほどの美しさです。
 真っ青な海の色と松林の緑、ポートレートで見た事がある景色が、そのまま目の前に広がり思わずシャッターを押してしまいます。車中、赤や黄色の山々を見ていると、この辺りでは見る事のない葡萄のような苗木に気付き辺りを見るとレストランのあるワイナリーがありました。少し覗いてみる事に、先程の葡萄は、このワイナリーのもので、この場所で生産されたオーナーこだわりのワイン等が沢山販売、試飲されていました。海を眺めながらの食事を楽しむ事も出来る大変素敵な場所でした。
翌日は少し早起きして丹後を代表する名品”丹後ちりめん”の、ちりめん街道”へ行ってみました。
 ちりめん街道”は江戸時代から昭和初期にかけ栄え隆盛をきわめた当時の町並みが残る街道で現在も機織り機が動いており工場見学をする事もできます。
 中でも旧尾藤家住宅はシンボルとなる商家で指定有形文化財として見学する事ができます。
 また現在、京丹後市網野町にはトラディショナルでありながら独自の視点でシルクを使いボディケア商品や、ちりめんのバッグ、ストールは、もちろん絹扇子等、日常使いしたい商品を多数生産販売している丹後ちりめんの老舗があります。ブランドとのコラボや自社のオリジナル商品、丹後ちりめんに対する熱意と想いを感じる伝承者がいます。

▲宮津港、城下町風情が漂う宮津の街並み. 宮津市は宮津湾に面した港町。 江戸時代は近畿地方有数の城下町として栄えた地域で、市内中心部には当時をしのばせる風情が残されている

▲天橋立は、日本三景とされている特別名勝のひとつです。幅は約20~170メートル・全長約3.6キロメートルの砂浜で、その中に約8,000本もの松が茂っているという珍しい地形で、天に架かる橋のように見えたことからその名がついた

▲天橋立ビューランド天橋立を南側から一望できる展望所に登るリフト
「知恩寺」は「文殊寺」との呼ばれ、知恵の神様・文殊菩薩を祀っています。天橋立という風光明媚な場所にありながら、日本三文殊の一つとして受験生や資格試験の合格を目指す参拝客が訪れる寺院です
▲文珠地区と天橋立を結ぶ廻船橋。多い日には50回以上、船が通るたびに中央から橋が90度旋回する。以前は人力だったが、現在は電動式
▲Cafe du Pin 天橋立運河のほとりにある人気カフェです。窓際の席からは、廻船橋や松並木が見える絶景を見ながらゆったりとした時間を過ごすことができる
▲オーベルジュワインとお宿千歳 水揚げされたばかりの魚介類と朝市で仕入れた野菜を使用したここでしか味わえない創作料理と、千歳のオーナーが手掛ける京都産葡萄100%のオリジナルの天橋立ワインを堪能できる宿。340年前からの歴史ある宿、現在のオーナーは13代目になります部屋も広く一部屋づつ違うスタイルが特徴

▲ちとせ茶屋天橋立・文珠名物、知恵の餅と地元のそばが味わえる店。智恵の餅は昔ながらの味を守り、地元のもち米100%とこだわっている

▲丹後ちりめんの創始者の一人・木綿屋六兵衛の菩提寺が宝巌寺。宝巌寺はちりめん街道沿いにあり、1599年に開創されている

▲ちりめん街道、江戸時代から昭和初期にかけて栄えた丹後ちりめん。隆盛をきわめた当時の町並みが残る由緒ある街道。織物工場をはじめ、当地方と京都市内を結ぶ交流の拠点として盛えたいろんな店の名残がありその面影をしのばせる

▲天橋立ワイナリー 天橋立を目の前に望むぶどう畑にてワイン用ブドウの栽培と醸造を行っています。ワインティスティングや地元食材を豊富に使った手作り料理をランチバイキングで、 ゆったりと天橋立を眺めながら堪能できます

▲日本海に突き出た京都・丹後半島。ここは大きく京丹後と伊根の2つエリアにわけられます。丹後半島には長い時間をかけてつくられた海岸や岬の景色など、ここでしか見ることができない景観が数多くある

▲丹後ちりめん江戸時代中期絹屋佐平治らが京都西陣より持ち帰った技術をもとに創作したちりめんが、現在の丹後ちりめんの始まり。峰山藩の奨励もあって、丹後地方に産地が形成された。
丹後ちりめんの特徴は、細かい凸凹状のシボ。シボは、経糸に撚りのない生糸、緯糸に強い撚りを用いて交互に織り込み、精練することで糸が収縮してできるという

▲丹後ちりめん織元 たゆう、丹後地方の名産、丹後ちりめんを、を生産している田勇機業を実際に稼動している約60台の織機を真近で見学が可能

伊根湾に向いて立ち並ぶ舟屋は、水の上に浮いているかのようだ


伊根の舟屋1階は船のガレージ、2階は二次的な居室という独特な構造を持つ「伊根の舟屋」。現在も約230軒が現存しており海のすぐ側に連なる舟屋群は古き良き日本の原風景がそのままに残っている
丹後半島には、いくつかの名所がありますが、まずは、外す事の出来ない伊根の舟屋へ、伊根湾に向いて立ち並ぶ舟屋は、まるで水の上に浮いているかのような不思議な感じがしました。現在舟屋は200軒以上あり家の前には自家用の船がおいてあります。船宿をされている、お店の船に乗せて頂き伊根湾へ船宿の二階から見えた景色とは違う目線で青い海から見えた舟屋の周りには手が届きそうな所に無数の魚が泳いで銀色に輝いて見えます。まるで水槽の上に家があるように見える異空間を体験する事ができました。伊根には海上タクシーがあり伊根湾のどこへでも出向いてもらえるようです。伊根で有名な、酒屋さんの前には、船からすぐに降りられる場所があり試飲等を楽しむ事も出来るようになっています。この日も沢山の観光の人達が船から降りて利き酒を楽しんでいました。
 さて伊根湾の新鮮な、お刺し身を頂き、さらに丹後半島を進みます。
 伊根を出てすぐに見えてくるのは、経ケ岬灯台、丹後半島最北端にあり、日本三灯台の1つになっています。天気の良い日には山陰の岬、北陸の白山まで見渡す事が出来ます。
 しばらくすると丹後松島、青い海に浮かぶ岩島に緑の松、本家「松島」に負けない美しさです。
すぐ先には、屏風岩、断崖の上から見える田畑と海の色、高さ13mの屏風のように切り立った岩は昔話のような景色でした。
 そして旅のゴール丹後半島、立岩に到着です。
 丹後半島には多くの伝説が息づいており立岩に残された伝説は、用命天皇の頃、三匹の鬼を退治されたとき一匹だけは、退治せずに大岩に封じ込めたと言い、今でも風の強い日、波の高い夜などは、鬼の泣き声が聞こえると言われています。柱状玄武岩が、そそり立っているところから立岩と言われ日本で数少ない自然岩の一つと言われています。
 夕闇が迫る時刻に到着した立岩、オレンジ色の海に移る雲と立岩、最後まで期待を裏切らない美しさでした。
 京都の伝統を残しながらチャレンジ続ける海の京都の旅。今までとは違う、京都の色を重ねられる旅になりました。
後ヶ浜海岸にある「立岩」は、柱状玄武岩の自然岩で、そのそそり立つような姿が日本海と相まって大変美しいコントラストを醸し出しています。 高さは20mある

▲伊根のヤリイカ

▲井根舟屋の宿・鍵屋 一日一組限定の自分だけの空間で舟屋と言う異空間で新鮮な魚と時間を満喫できる宿、笑顔の素敵なご夫婦が出迎えてくれ、違う季節でも必ず訪れてみたい宿のひとつ

▲カフェ&鮨割烹. INE CAFE.  ゆったりと流れる伊根時間を愉しむ. 刻々と変わる伊根湾の景色や色合いを優雅に眺めながら、コーヒーやランチが楽しめるカフェ。

なかでも、 夕焼けから日が沈むときに見られる海の色、空の色、そこに浮かび上がる舟屋のシルエットや家の灯りが神秘的

▲経ヶ岬灯台丹後半島の先端、海抜140mの断崖に立つ経ヶ岬灯台は京都百景に選ばれた景勝地。映画「新・喜びも悲しみも幾年月」の舞台にもなった

▲伊根の地酒・蔵元 向井酒造 1754年創業の老舗酒蔵。お店を代表する地酒・京の春・伊根満開杜氏をしている久仁子さんが対応してくれ、お店の前の松の枝ぶりにも感激する

間人皇后・聖徳太子母子像
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