毎日の食生活に少しのアイデアで身体に寄り添う生活リズムを調整する。日々身体を観察しながら養生生活してみませんか。季節に寄り添い、身体に寄り添う。どのような変化があるのかを日々探求してみましょう。研究室のモットーはできることからコツコツと。

文/桃日(とうか)漢方スタイリスト

桃日(とうか)プロフィール

祖母の死がきっかけで漢方を学ぶ。気軽に薬膳を取り入れてもらえるように日々献立を提案。ヨガとブランチのイベントを毎月自宅で開催中。一人一人にふさわしい生活習慣、献立作りなどを個別にまたは家族別にアドバイスする「養生指南」も行なっている。

生長の季節

木々たちは秋から葉を紅く染め、落葉し春を待ちます。春の陽気に向かって再び葉をつけていく青葉を見上げると、私たち人間の心も喜びを感じます。冬の縮こまった身体を若葉と共に伸びやかに身体を動かしていきます。

衣服は気温と共に少しづつ薄着にしていくことで、身体がスムーズに順応していきます。急な衣替えは体調に影響を及ぼすことがあります。また春は風が強くなり、気温も右往左往しますので、体調の変化を見逃さずに注意して邪気の侵入を防ぎます。体力を温存するために体重が増えていた身体をデトックスしていく時期です。

これからやってくる暑さも少し視野に入れながら春の芽吹きと共に生まれ変わるような気分、新たな自分を始める季節の到来です。

春の過ごし方

日照時間が少しづつ長くなっています。思い切り太陽の光を浴びてエネルギーを吸収します。寝具も日光浴させて快適な睡眠を心がけます。花粉が気になる方はよくよく布団を叩いてから取り込みます。伸びやかに身体と心をゆるめていきます。少し早起きをして生まれたての朝日を浴びる。心に生まれていくそれぞれを意欲的に受け止めて行動します。

風が邪気を呼び込み身体に入り込むことを「風邪」(ふうじゃと読みます)と呼ばれ春に一番気をつけなければなりません。風のように頭痛や喉の痛み、鼻炎など症状が風が色々なところから吹くので「風邪」といいます。めまいや目の充血なども風邪の症状に挙げられます。

必要以上に驚かず、この季節に起こることと受け止めながら養生していきます。陽気を意識しながら過ごしていきます。症状が続く場合にはお医者さまの診断を受けてください。

春のごはん

「陽気を補う」
先ほどの「風邪」を身体に侵入させないように、防御していくには陽気を補うことです。
ネギやニンニク、ニラなどの香味野菜を多く取り入れます。新鮮な野菜を多く摂って栄養のバランスをとっていきます。

序文でデトックスの時期と言葉にしましたが、デトックスー排毒には野菜が持つ苦味が叶えてくれると考えられています。蕗の薹やたらの芽、うどなどの山菜、春の芽吹きを頂くことで苦味を味わいます。

体力を温存しようと冬を越した身体は脂肪を蓄えて、身体を守っていましたその頑張った身体をいたわるように、ねぎらって、老廃物を身体から出していく。新しい季節を迎える。ご自身のこれからの物語に想いを馳せてゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。

春の献立

まだ気温が定まらないので、なまもの避けて身体を冷やさないように心がけます。そして排毒の助けとして消化吸収の働きを補います。

胃の活動を促していくのに「甘」の食材を取り入れます。身体の負担が少なくて滋養がある山芋や鶏肉などを穏やかな味付けで、辛いものや脂っこい料理は刺激が多いので控えめに。酸味には胃腸の働きが弱くなりやすく、消化の妨げにもなるので酢の物などは食べ過ぎないようにします。

食べたものを固める要素がお通じにも影響が出てくる場合があります。せっかくのデトックスの時期ですので、胃腸を養って、循環のいい環境をもたらしていくイメージです。

春野菜を楽しむ

レンズ豆のスープ

身体を温めるスープ。レンズ豆は一晩水に浸けることなく調理できるので、とっても手軽にスープを作ることができます。
胃腸にはたらきかけ、消化器の虚弱にも。

皮が剥かれたものを使うと煮込むだけでもポタージュのように仕上がります。
レンズ豆を200g水から茹でます。好みの柔らかさになったら茹でこぼし、オリーブオイルを絡めて皮付きを使った場合は潰します。
月桂樹の葉で香りを足して水を加えてコトコト。塩と胡椒は少しだけ。お好みの味に仕上げます。

レンズ豆のスープ

皮なしのレンズ豆を使っています。今回はベーコンが入っていますが、なくても充分豆の旨味を感じ取れます

蕪(カブ)の葉のパスタ

イタリアのマンマの味

春の七草にも入っている蕪。
新鮮な蕪の葉を店先で見つけると必ずといっていい程作っています。
ほのかな苦味と葉の旨味をたっぷり吸い込んだパスタは食欲をそそります。
ビタミンC、カルシウム、鉄分が含まれ、消化不良にも働きかけると言われています。

蕪の葉ひと束、または二束を1.5センチに刻み、ニンニクと種を取った唐辛子をオリーブオイルで炒めます。
塩は少し控えて、茹でたパスタの塩分で調整します。
少し硬めに茹でたパスタを炒めた蕪の葉に加えて、パスタの茹で汁で旨味を染み込ませて出来上がりです。
とてもシンプルですが素材の味を楽しむことができます。

カブの葉のパスタ

カブの葉は火が通りづらいですがじっくりゆっくり火を通して

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