初めてのパリです。街中につづいていく石畳を踏み、日本よりググッと冷たい空気にパリに来たんだなと実感します。寒さが続くフランスではどんな観点で食に対する意識があっていくのかを薬膳の観点から観察してみようと思います。


オーガニックの石鹸。香りが素晴らしく、いくつかお土産に購入しました
気さくなお兄さん。売る人も買う人も楽しそうでした。奥には生パスタが揃っています。量り売りは会話が増えていいですね!
築地の市場と違って豪快。お魚が大きすぎて買えなくて残念でした

毎週日曜日に開かれるビオマルシェにタイミングを合わせ、午前中から出かけてみました。ビオマルシェに行って食材を買ってお料理することを楽しみにしていました。マルシェでは日本人も多く訪れており、賑わっていました。フランスといえばフランス語しか話さないというお国柄だと思い込んでいた私。英語も通じて日本語を話せる店員さんにも驚きました。
 メトロ12号線レンヌ駅の階段を上がるとすぐにマルシェの道が始まります。あいにくの曇り空の下、色鮮やかな野菜に目を奪われました。数々の野菜は全て計り売りされ、好きな野菜を好きなだけ紙袋に入れてお会計をしてもらいます。ランダムに並べられた野菜にディスプレイの面白さに思わず沢山買ってしまいそうなのをこらえて。
 生活雑貨をはじめ、パン、チーズ、オリーブ、お肉、お魚、ワインまでなんでも揃うので、前菜からメインディッシュまで一通り作れそうです。お会計もクレジットカードが使えるお店もあり、便利でした。郷土料理であるガレットをその場で焼いているお店がありました。いくつか露店がありましたが寒かったので焼きたてのクレープをお願いしました。日本語を勉強している女性は気さくに話しかけてくださり、美味しかったです。やはりと言っていいものか、小麦の香りが素晴らしく、それは滞在中食べてきたパンもしかり。素材自体の味に惹かれていきました。
 歩き進んでいくと、ジャムのお店やドライフルーツとナッツの専門店が続いていきます。サラダに散らしたくなってクコノミを買いました。こちらも量り売り。まさかクコノミが手に入ると思わず、目にも身体にもいいものなので少しだけ。ナッツは栄養分が高く、咀嚼することで、脳を活性化すると言われています。フランスでのナッツの使い道を想像しながらマルシェを後にしました。マルシェを巡っていると、素材そのものの美味しさを感じますし、バランスのいい食事をされているような想像が湧いてきます。
 早速部屋に帰ってお料理。パクチー、マッシュルーム、アボカド、ライム。最後にクコノミを散らしました。ライムを買って塩胡椒オリーブオイルでサラダにして、バケットをかじる。ワインがすすみました。ドレッシングを使わずシンプルな味付けで充分食事を楽しめました。全てが瑞々しく、身体が浄化されるような気分です。
 マッシュルームはオリーブオイルでソテーしてオムレツの付け合わせに使いましたが、日本で手に入るそれとはまるで違い、とても香り高かったのが印象的でした。マッシュルームの概念がすっかり変わってしまいました。ただ、私の印象としてですが、温かい食べ物というのが少ない印象です。フランスの方は寒さに強いのでしょうか、カフェやビストロなどに行ってもサラダもりもりでやってきて、パンもそのままなので、若干体温を奪われるような感じがしてきてしまいました。温かいバンショー(ホットワイン)、ショコラショー(ホットチョコレート)が欠かせない日々でした。
 ホテルの近くのスーパーにも通っていました。スーパーに行くとその国の食習慣が見えてくるのでとても楽しいです。やはりビオの意識は高い印象。ジュースや玉子などビオのもの、そうでないものが家計の塩梅や生活習慣に応じているようにも感じました。素材そのものの味を楽しみながら、シンプルに。そんな印象です。短い滞在期間ではまだまだ未開の頁、また訪れるチャンスがあったら深めていきたいと思います。

ラスパイユのビオマルシェ

73 Boulevard Raspail, 75006 Paris

素材自体の味に惹かれた、マルシェの食材

オーガニックワインの数々。何を選んでも正解な気がしてきます
大きな木立に囲まれて朝陽が優しく差し込みます
クレープのお店。きれいな日本語で話しかけてくれました。どれにしようか迷って迷いました
地下鉄レンヌ駅。振り返るとすぐマルシェが始まります。縁取られた石の色彩が素敵です
粒ぞろいの美しさに目を奪われます。日本ではなかなか量り売りがないのが残念
崩れそうで崩れないディスプレー。柿もあって驚きました。和食にも寄り添えそうですね
コリアンダー(パクチー)がアクセント、アボカドの瑞々しさとライムの香り
屋外とは思えない素晴らしいショーケース
取材&文/桃日
Circular Japan 編集部 【記事に関するお問い合わせ